肌寒い日には羽織物として活躍するパーカーは、子供から大人まで誰もが1枚は持っている定番商品。シンプルな無地から、カラフルなパーカー、ブランドロゴが入っているものまで色んな生類があります。
オールシーズン着回しができる便利なパーカーですが、洗濯をするたびに「型くずれしてしまった」「色あせした」などのトラブルに悩む方も少なくありません。
お気に入りパーカーは着用頻度も多くなるので、洗濯回数も増えるために摩耗が早くなってしまう心配があります。そんなパーカーは家庭で洗濯するよりもクリーニングに出せば、いつまでもきれいな状態で着用することができます。
ここでは、パーカーをクリーニングに出す頻度や家庭で洗濯した場合との仕上がりの違いなどを紹介します。
目次
パーカーは家庭の洗濯よりもクリーニングがおすすめな理由
ニット織りの繊維を使っているとは言っても、セーターのように極端にデリケートなものではありませんので家庭で洗濯しようと思えば、おしゃれ着洗剤で洗濯することはできます。
敢えていうのであれば、いくつかの理由からクリーニングに出した方がより型崩れを予防し長持ちさせることができます。
乾きにくいパーカーも綺麗な仕上がり
パーカーは手洗いか洗濯機でのドライコースで洗濯ができますが、フードがあることから「洗いにくくフード部分が乾きにくい」ことがあります。
洗濯の方法や干し方を工夫すれば、しっかり乾かすことはできますがサイズが大きなものの場合時間がかかってしまったり、ハンガーに吊るすことで型崩れが起きてしまうこともあります。
子供のパーカーであれば、毎日洗濯することも多くなりますので洗濯機や手洗いがおすすめですが、大人のパーカーはクリーニングの方がキレイに仕上がります。
型崩れなし
シャキッとした仕上がりです。、洗濯を繰り返しているうちに「着にくくなった」と感じたことはないでしょうか?
綿は水に濡れると繊維が縮みやすい特性を持っています。干すときに形をしっかりと整えれば問題はないのですが、引っ張ると元に戻ろうとする力が強いので「整えているようでしっかり繊維が元に戻っていない」ことがよくあります。
生地が厚めでしっかりしている生地は、特に繊維の撚りが強いので洗濯後は生地が詰まったようになりやすいのです。
これは洗濯してから、平らなところで生地をしっかり伸ばして形を整えれば防ぐことはできますが、思ったように生地が伸びずに乾いてしまうと着用したときにキツく感じるようになります。
反対に「洗濯をするたびに伸びる」こともあるのがパーカーです。これは生地の薄さや干し方の問題になりますが、薄手で柔らかい生地のパーカーを洗濯してハンガーに吊るすと肩の部分が伸びますし、袖口の織が甘いものは伸びたままになりやすいです。
クリーニングではプレス仕上げで、袖口や裾もきれいにしてくれますので手洗いと比較すると型崩れもなくシャキッとした仕上がりです。
黄ばみ・ボールペンなどの汚れもきれいになる
袖口や襟は肌に触れやすく、汗や皮脂も付着しやすくなります。パーカーに限らずシャツも同じような場所に黄ばみが起こりますが、パーカーの場合フードがあるために肌に触れる部分も多く「洗濯だけではしっかりと落ちていない」ことも良くあります。
黄ばみは皮脂や垢、角質などが原因で、汗に混ざりながら衣類に付着します。汗そのものは水に溶けてなくなりますが、皮脂や角質は不溶性の汚れですので適切な処置をしまいと黄ばみの上にさらに汚れが重なり洗濯しても落ちにくくなってしまいます。
早い段階で気が付けば染み抜きで落とすことができますが、経年積み重ねた黄ばみは酸化していますので頑固なものは家庭では落ちにくいです。
またボールペンなどの筆記用具の汚れも、クリーニングの染み抜き技術で日の浅いものはまっさらになりますし、経年でできたシミは目立たないまでにキレイにすることも可能です。
装飾があっても安心
パーカーの洗濯はネットをつかったりして洗えば、ファスナーを壊すこともありませんが「ワッペン」や「ファー」などのデザイン的な装飾がある場合、家庭で洗濯すると剥がれたり色落ちしてしまうことがあります。
装飾によってはクリーニングではなく「手洗い」しかできないものもありますが、ファスナーの劣化などを予防するためにもクリーニングができるパーカーは家庭で洗濯するよりもクリーニングがおすすめです。
パーカーのクリーニング代金の相場と仕上がり日数
クリーニング代金は店によっても違いますし、宅配クリーニングサービスの場合には「パックセット」が用意されていて、まとめて出した方がお得なこともあります。
また綿パーカーとナイロンパーカーでは、価格も異なりますので色んなクリーニング店の料金も気になるでしょう。
そこで大手の宅配クリーニングサービスのパーカー代金を比較してみました。ここでは「パーカー単品料金」を比較していますので参考にしてください。
パーカーのクリーニング料金比較
リネット | 520円/ナイロン1,280円 | リナビス | 980円 | ネクシー | 550円/ナイロン850円 | ホワイト急便 | 400円/ナイロン700円 | 白洋舎 | 550円/ナイロン850円 |
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リナビス以外は、ナイロンパーカーは料金が異なりますが平均して520円とリーズナブルになっています。最安値は、街のクリーニング店としても有名なホワイト急便でナイロンパーカーも他の店舗と比較すると安くなります。
仕上がり日数には各社によって差があるようですが、送料などを考えると「パックプラン」などを利用した方が1着の価格は抑えられます。
パーカーのクリーニング仕上がり日数
リネット | 2日(首都圏内) | リナビス | 5日 | ネクシ― | 3日 | ホワイト急便 | 即日(店頭渡し) | 白洋舎 | 即日(店頭渡し) |
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仕上がり日数は、最短で即日長くて5日後のお渡しとクリーニング店によっても異なります。宅配クリーニングサービスの場合、地域によっても最短サービスが受けられる・受けられないも異なりますので注意して選びましょう。
パーカーをクリーニングに出す頻度
季節の変わり目にはカットソーやシャツの上に羽織ったり、カーディガン代わりにオフィスでも冷房や空調対策、冬になればコートのインナーとして防寒対策などシーズンによって着用頻度は異なります。
毎日着用する場合には週末にクリーニングするのが最適ですし、そうでない場合には「袖口の汚れ」や「袖口が伸びてきた」ときがジャストタイミング。
特に袖口はゴム編みになっていますので、着用回数が多くなれば伸びてしまいますので汚れが目立たなくてもクリーニングに出した方が良いでしょう。
家庭で洗濯するときに気をつけたいこと【型くずれしない洗濯方法】
お気に入りパーカーやブランドものの場合は、やはりクリーニングをおすすめしますが、「普段着の安価なパーカー」や「子供のパーカー」は家庭で洗濯が便利なことも。
サイズアウトするまでガンガン着せたい、毎日着用するからできるだけ良い状態でキープしたい場合には、適切なお手入れと収納がポイント。
気軽に着るから洗濯して干せばいいというものでもないので、注意ポイントを押さえておきましょう。
洗濯表示の確認
綿パーカーの場合には、洗濯機か手洗いができますが「色物」や「装飾」がついたものは洗濯にも気を使います。素材によっては、手洗い不可の表示がされているものがありますので「パーカーだから洗濯は簡単」と水につけないこと。
基本は手洗い
パーカーの洗濯方法は、基本的には「手洗い」です。おしゃれ着洗剤を使って押し洗いすれば、繊維を傷めることなく長持ちさせることができます。ジップパーカーはジップを閉めて裏返して畳たみ、押し洗いして汚れを落としていきます。
「手洗い」は面倒に感じますが、大切な衣類は手間を惜しんではいけません。手洗いが面倒であれば、きちんとクリーニングでケアをすること。
手間をかけた衣服は、いつまでもシャキッと着こなせるようになりますし、着まわしやすいパーカーだからこそ正しい洗濯をすべきです。
おしゃれ着洗剤を使って洗濯しよう!おすすめのおしゃれ着洗剤ベスト10選
洗濯機を使うのなら洗濯ネットを使うこと
フードパーカー・ジップパーカーどちらでも、洗濯機で洗う場合には洗濯ネットを使いましょう。手洗いと同じで、ジップはしっかり閉め裏返しにしたらぴったり入る大きさの洗濯ネットに入れてドライコースで洗います。
ファスナーを守るだけでなく、装飾やプリントがはげたりしないようにするためにも「裏返して洗うことは大切です。
ジップアップパーカーを直接洗濯機に入れて洗濯すると、ファスナーが破損したり曲がってしまい開け閉めができなくなったりするようになりますので注意してください。
形を整えたら陰干しする
フードが乾きにくいこともあるので、直射日光に当てたくなりますが繊維がかたくなったり色あせの原因にもなりますので陰干しをおすすめします。
脱水が終わったら、バスタオルの上に広げて上下左右に生地を軽く伸ばして整えます。それから、肩の部分がしっかりしたハンガーにかけて、フードはピンチハンガーで広げるようにすればしっかり乾かすことができます。
収納方法でパーカーを長持ちさせられます
パーカーやトレーナーを丸めて収納する方や、さっと畳んで積み上げる方もいますが、パーカーは先にフードを形にそって畳みます。

袖の部分を内側に折り込こみます。

三つ折りにするとこんな感じ。

さらに畳んで小さくすると見た目にもきれいですし、コンパクトに収納できますので収納スペースもスッキリして取り出しやすくなります。

お店のような畳み方は「見せるため」の畳み方で収納には向いていませんし、プリントや装飾が表に出てしまうと衣類同士がすれてしまい傷みやすくなりますので、きちんとした畳み方を覚えてパーカーを守りましょう。
汚れだけじゃない!こんな時にはクリーニングが便利
クリーニングでは汚れを落とすだけでなく、自宅では処理できないトラブルも解消できます。シーズン初めに収納ケースから取り出した時に「あれ!」と思ったらクリーニングを利用しましょう。
パーカーがカビ臭い!
ニット織り素材に繁殖するカビは「黒カビ」ですから、洗濯してもクリーニングしても落とすことは難しいです。カビは梅雨時期のジメジメした時に発生するように思いがちですが、湿気が多い場所にはオールシーズン発生する可能性があります。
除湿剤や防虫剤をクローゼットや衣装ケースにいれて、こまめに入れ替えすることで予防接種はできます。ところが、除湿剤も防虫剤も入れているのに衣装ケースを開けたら「かび臭い」「嫌なニオイがする」経験はありませんか?
これはカビのニオイではなく、カビのエサになる雑菌がにおっているのです。見た目にカビが生えておらず、なんとなく臭いがするようならクリーニングでしっかり洗濯してもらいましょう。
これは衣類の「洗濯で汚れが落ちていなかった」「乾燥不足」も原因ではありますが、保管の仕方が悪く湿気が溜まっていることも原因です。
保管ケースを掃除して、中をしっかりかわかしたら新しい除湿剤と防虫剤を入れなおしてクリーニングした衣類を入れ替えましょう。
シミができてしまった
皮脂汚れだけでなく、食べ物のシミがついてしまった場合家庭で染み抜きをすることも可能ですが「水洗いできない」「色落ちしやすい」パーカーの場合には、無理にシミ抜きせずにクリーニングに出しましょう。
比較的新しいシミであればクリーニングできれいに落ちますし、どうせ洗濯をするのであればクリーニングで一緒に処理してもらった方が安心です。
毛玉がひどい
毛玉ができても気に入ったパーカーは中々処分することができずに、毛玉を取っては洗濯をして毛玉を取るを繰り返してしまうものです。毛玉は繊維がすれてできたものですから、無理に引っ張るとパーカーの生地がどんどん薄くなり穴があいてしまうこともあります。
毛玉取りなどの道具を使っても、繊維を削るだけなのでおすすめできません。どうしても毛玉を取りたい、減らしたいのであればハサミで毛玉だけを軽くカットすること。
自分でやって穴があくのは嫌な方は、クリーニング店によっては「毛玉取りサービス」を行っていますので利用すると良いでしょう。
色あせが心配
長期的に着用すれば、衣類の色あせは仕方がないものです。ただ色の濃いものが色あせてしまうと、購入した時とは雰囲気が異なるので「コーデの幅が狭くなる」こともあります。
おしゃれ着洗剤でも色あせ予防はできますが、干し方を失敗すると「日焼けによる色あせ」が起きてしまいガッカリすることもあるでしょう。
色物やデザイン性の高いパーカーの色あせを予防したい方は、家庭で洗濯するよりもクリーニングを利用したほうがいいです。
シーズンオフの収納
普段は手洗いでパーカーを洗濯している方も、シーズン終わりの衣替えにはクリーニングでしっかりと汚れを落としておけば、次回のシーズンにはきれいなパーカーを着用することができます。
特に袖口や襟汚れは、洗濯してもきれいに落とせていなかったりするので衣装ケースから出すと「色あせ」や「変色」がみられることもあります。
クリーニングで隅々まで洗濯してもらうことや、シミ抜き加工できれいに落としておけばそんな心配も必要なし。シーズン終わりの衣替えにいったん片付けてしまう場合には、やはりクリーニングが便利です。
まとめ
パーカーはスエット生地だから簡単な洗濯で良いだろうと思っている方が多いとは思いますが、大切に長く着用するためにはクリーニングを利用して型崩れを防いでおくことをおすすめします。
特にデイリー使いにする方は枚数も持っているはずですので、大切に洗濯すればいつでも気分よくお洒落を楽しむこともできます。
仕事帰りに近くのクリーニング店を利用しても良いですし、シーズン終わりの衣替えには宅配クリーニングサービスのパックサービスでクリーニング代金を節約するなどライフスタイルに合った利用をしてみましょう。
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