休日以外は毎日着用する制服。成人のスーツとは違い、枚数を揃えることがないので「洗濯はどうすればいいのか」「どのタイミングでクリーニングに出せばいいのか」迷う親御さんは非常に多いと思います。
不意なことで汚れてしまった時には、洗濯できるものは自宅で洗うこともできますが頻度が高いと摩耗してしまい傷みが激しくなってしまうことも考えられます。
中高では3年間、大切に着用する学生服はクリーニングで洗濯するのが一番良い方法です。ここでは「どれくらいの頻度のクリーニングが必要なのか」「出すときに注意したいこと」など、学生服をいつも快適に着用するためのノウハウを紹介します。
目次
学生服はどれくらいの頻度でクリーニングすればいいのか

全国の小中高校生のいずれかのお子様がいる保護者、1,235人を対象にアンケートを行うと、制服を洗濯・クリーニングを行うタイミングは、「衣替えのとき」と「学期末や長期休暇のとき」が多く集まりました。この結果をみて、どのように感じられますか?きっと、いつもの私服であれば、毎日洗濯をされていると思いますが、制服は子どもが毎日着用している事もあり、洗うタイミングがなかなか難しいのではないでしょうか?タイミングを見計らった結果として、長い休みなどで子どもが制服を着なくなる時が洗濯のチャンスのようです。
また、制服の「汚れが気になったとき」「ニオイが気になったとき」など、汚れ・ニオイなどが気になったときに不定期に洗濯・クリーニングを行っているという回答もありました。引用:カンコ―学生服
シャツは着用したら洗う方が多いのですが、学生服の場合消臭スプレーなどを使ったケアをしている家庭が多く「汚れ・ニオイが気になったら」クリーニングに出す方が多いようです。
消臭スプレーでは汚れは落ちません
制服をクリーニングに出さず、消臭スプレーを使ってメンテナンスしている家庭もあるでしょう。確かに毎日消臭スプレーを使ってケアをしておけば、多少のニオイは消せますし除菌効果も期待できます。
ただし、洋服ブラシをかけている・消臭スプレーを使っているから汚れが溜まりにくい・つきにくいわけではありません。
反対に洗濯もせずに消臭スプレーを使い続けていると、生地を傷めてしまいニオイの上塗りを繰り返し虫がつきやすくなってしまうことにも繋がってしまいます。
消臭スプレーには汚れを落とす機能はありませんので、適度な洗濯が制服には好ましいといえるのです。
毎日着用する制服は1月1回の洗濯が適度
保育園・小学校は制服以外に私服の場所もありますが、中学校・高校が制服の着用が指定されている学校がほとんどです。
制服の着用を義務付けられている学校では、生徒は毎日制服を着用することになりますので埃だけでなく雨風・車の排気ガスや外気なども汚れが付着しています。
制服はダークな色合いであることや通気性などを考えて、ウール混紡であることが多いために「洗濯で型崩れさせたくない」「汚れが目立ちにくいから頻繁に洗濯は不要」と考えている方の方が多いのではないでしょうか。
確かにシャツを着用していますので、直接的な汚れはつきにくくはなりますが袖口や肘、ポケットなど動きが激しい箇所は目に見えない汚れが付着していますので「目には汚れていなくても月に1回はクリーニング」に出すのが好ましいのです。
学生服のクリーニング料金の相場

月に1回程度のクリーニングが必要な制服ですが、気になるのはクリーニング料金です。あまりにも高額な料金なら自宅で洗濯の方が無駄にお金を使わなくてもいいですし、そこまで高額でないのであればクリーニングに出した方が仕上がりがきれいになります。
商品名 | 一般的な学生服 | セーラー服・ブレザー | ズボン・スカート | 学ラン |
---|---|---|---|---|
クリーニング代金相場 | ~1000円 | 500円~ | 500円~ | 500円~ |
クリーニング代金は、クリーニング店や住んでいる地域でも若干異なることも多いのであくまでも参考としてご覧ください。また店によっては、会員割引やシーズン割引が適応されることもありますので平均より安くクリーニングできることもあります。
上記の金額は「ドライクリーニング」の平均的な料金です。基本的に制服はドライクリーニングになりますが、何らかの事情で汚れがひどくドライクリーニングでは対応できない場合にはウェットクリーニングがおすすめです。
ウェットクリーニングは仕上がりに時間がかかりますので、衣替えを利用するなどしてください。
制服をクリーニングの出さずに家庭で洗濯するには
制服は自宅でも洗濯できるものが多くなっていますので「クリーニングに出すのが面倒」な場合には洗濯機を使って洗濯することができます。
制服の「洗濯表示」に洗濯ができる場合には、洗濯機表示がされていますのでこれがない場合にはクリーニングに出しましょう。
家庭での洗濯は注意しましょう
制服は多くがウールとポリエステルの混紡で50/50の割合になっています。このような制服は、クリーニングと家庭での洗濯が両立できるものが多いので天気が良い日には家庭で洗濯されることもあるでしょう。
家庭で制服を洗濯する場合
手洗い・洗濯機共におしゃれ着洗剤を使って洗濯をします。手洗いの場合には、洗面器にはいる大きさに制服を畳んで押し洗いをまんべんなくししっかり汚れを落とします。
水がキレイになるくらいまですすぎを行ったら、洗濯機で脱水し上着は肩が落ちない大きめのハンガーで吊りほし、パンツやスカートはピンチハンガーで風がしっかり入るようにしてください。
洗濯機では洗濯ネットを使って洗濯すること。詳しい洗濯方法は動画で紹介しますのでご覧ください。
学生服をクリーニングに出す前にやっておきたいこと

学生服をクリーニングを出す前にいくつか確認しておきたいことがあります。キレイにしてもらうためには適切な処置を自宅でおこなっておくことも忘れないでください。
ポケットの中は空にしておきます
クリーニング店ではポケットの中身などをチェックしてから、クリーニングしてくれますが不要なものが入っているのはあまり良いことではありません。
学生は簡単なものは入れっぱなしにしてしまうことが多いので、出す前には必ずポケットを空にしてください。
ボタンや校章・名札は外しておく
学生服のボタンは校章が入っているものが多いので、割れてしまうと取り換えが効きにくいデメリットがあります。詰め襟の学ランは、簡単にボタンが外せるような仕組みになっていますのであらかじめ外しておきます。
校章がワッペンになっていて、縫い付けてあるものは外してクリーニングに出した方が色あせ防止にもなりますのでおすすめです。
上下は必ずセットでクリーニングすること
ズボンやスカートの汚れがひどい場合、頻繁にクリーニングで洗濯を繰り返したくなりますが、上下一緒に洗濯を繰り返さないと洗濯回数が多い方だけが色あせてしまいます。このことからも、クリーニングに出す場合には必ず上下をセットにすることを忘れずに。
ほつれや破れのチェック
ズボンのすそやスカートの裾の糸が半分落ちていることはよくあります。また破れなどは。気がつかないままにクリーニングに出してしまうと生地を早くに傷めてしまうこともあります。
ほつれや破れは早めに修理して、いつも良い状態で着用できるようにしておきましょう。
大きな汚れがないかをチェック
制服はシミが色が濃く目立ちにくいのですが、クリーニング前に隅々までチェックするとシミができているのを発見することもあります。シーズンオフであれば、シミ抜きをお願いすることもできますが、翌週に着用していくとなるとそうはいきません。
シーズンオフの学生服クリーニングにおすすめオプション
商品名 | 撥水加工 | 花粉防止加工 | 折り目加工 | 汗抜き加工 |
---|---|---|---|---|
クリーニング代金相場 | 600円 | 500円 | ~500円 | ~500円 |
学生服はこまめにクリーニングしておくことで、いつでも清潔でピシッとしたものを着用することができます。くたくたな制服を着用するよりも、クリーニングでプレスされた制服を着ればやる気も出るはず。
そんな制服はクリーニングするだけではなく、追加オプションでさらに快適に学生生活を送ることができるようになります。
撥水加工
防水スプレーを制服にかけることもできますが、クリーニングで撥水加工を施すことでより快適に過ごすことができます。防水加工だけですと、空気が通りにくく蒸れやすいので梅雨時期に雨に濡れると不快感が一気に高まります。
雨風の水分をしっかり弾き、蒸れを防止しますのでクリーニングで撥水加工をしておくと安心です。
この撥水加工は、雨をはじくだけでなく汚れをつきにくくしたり埃の吸着を予防するなどメリットも多く制服やスーツのように洗濯を頻繁におこなうことができない衣類にはおすすめ。
特に「花粉症」のお子様の制服に撥水加工をすることで、花粉がつきにくく・落としやすくなるメリットが大きいのはポイントです。クリーニング代金にプラスαとなりますが、600円程度の追加料金でできるも魅力です。
花粉防止加工
撥水加工だけでは足りない重症な花粉症対策には、この花粉防止加工のオプションをおすすめします。繊維をコーティングすることで、繊維の奥に花粉が入りこまないようにしてくれる特殊可能なので、帰宅したら玄関で制服をはたくだけで簡単。マスクと一緒に制服にもしっかり加工しておきましょう。
折り目加工
スーツでは定番の折り目加工は、ズボンのセンタープレスを持続させるための加工です。クリーニング毎に加工が必要なのが少々デメリットに感じますが、自宅でのプレスも楽になりますので男子の制服におすすめします。
※女子のプリーツ加工には対応していません。
汗抜き加工
1日中着用する学生服は、特に汗が汗が付着しやすいので「ごわつき」や「べたつき」が起きやすくなりニオイの原因にもなりやすくなります。これを長期間放置してしまうと黄ばみやカビの発生させる原因にもなってしまいます。
そうならないためにも、シーズンオフで出す学生服は汗抜き加工をしておくと良いでしょう。ジメジメする梅雨時期には、サラサラ加工をしておけば学生服がべたついたりごわつく心配もありません。
クリーニング後の学生服の保管方法
クリーニングした翌日に、着用して登校する場合には特に問題はありませんがシーズンオフでクローゼットの中にしまい込む場合には、次回の着用が快適になるような収納方法をしておきましょう。
ビニールを外して風通しする
埃からまもるビニールは自宅では不要なもの。まずはビニールカバーを外して、クリーニングで受けている湿気を飛ばしましょう。半日ほど陰干しするか風通しの良い場所で乾燥させるのがベストです。
クリーニング溶剤のニオイも、湿気を飛ばすことでなくなりますので消臭スプレーなどはかけずに(湿気が増えるため)風通ししましょう。
木製のハンガーに変える
クリーニング店からは針金ハンガーで戻ってきますが、上着が型崩れすることや風が通らずに湿気を残してしまいますのでスーツと同じ木製のハンガーに変えましょう。
制服の肩幅にあっているのであれば、プラスチックでも構いませんが木製の方がしっかりと肩のラインをキープしますのでおすすめします。ズボンやスカートは、真っ直ぐに伸ばしてシワができないようなパンツハンガーを使うのがベストです。
ほつれや備品が取れていないかチェックします
ボタンやワッペンが取り外しできないののは、そのままクリーニングしてもらえますが割れていたり剥がれてしまった・色が変死lyくしているなのど不具合がないかしっかりチェックします。
クリーニングで起こったトラブルはお店に言えば保証してもらえるものもありますので、クリーニング前と同じ状態で戻ってきているかはしっかり確認しましょう。
ボタンなどの取り付け
ボタンや校章・名札など、登校に必要なものを手早く取りつけましょう。戻ってきてすぐに対応すれば、登校前に慌てることもありません。
シーズンオフの保管は防虫剤
衣替えにクリーニングした学生服は、次回の衣替えまではクローゼットで保管することになります。湿気や虫から守るためにも、防虫や防カビ対策はしっかりやっておきましょう。除湿剤も一緒にクローゼットに入れておくことや、定期的なクローゼットの除湿も忘れずに行うこと。
衣装ケースの保管する場合には、シワにならないように学生服だけをしまうようにしましょう。できればクローゼットの方がシワの予防にもなりますのでおすすめです。
クリーニングした学生服は毎日のケアで次回までシャキッと!
せっかくクリーニングした学生服は次回のクリーニングまで型崩れなく着用できるのが理想的です。帰宅したら、洋服ブラシで埃をしっかり落としてハンガーで吊るしておきましょう。
オプション加工してあれば、食べ物のニオイもそうそうつくことはありませんので「どうしても気になる」場合には消臭スプレーをしてしっかり乾かすこと。出かける前に消臭スプレーを使うと、外の埃がつきやすくなり効果が薄れます。
消臭スプレーを使うタイミングは「帰宅して洋服ブラシでケアしたあと」にして、風通しの良い場所でしっかり乾かしておいてください。
まとめ
今回は学生服のクリーニングについて紹介しました。保育園や幼稚園は約3年、小学校は6年間、中高は3年間毎日のように着用するのが学生服です。
多くが家庭で洗濯できる素材ではありますが、摩耗や傷みを最小限にとどめるためにはクリーニングがおすすめです。快適に過ごすためのオプションは家庭では対応できないものばかりですので、毎月はクリーニングに出さなくてもシーズンオフにはクリーニングでしっかりとケアしてあげてください。
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